大曲農業高校太田分校では、今年度、無農薬・無化学肥料で栽培された特別栽培米を4反歩ほど作付しています。
刈取りはコンバインでの作業を依頼しているそうですが、それに先がけ9月30日に、農業コースの2年生により、機械が田んぼに入れるように4隅を手で刈る作業・通称しまっこ刈りが行われました。
太田分校の髙橋先生と小松先生が指導役となり、どのくらいの範囲を刈るのか、カマを使用しての刈り取り方、刈った穂の束ね方を教わります。
見るからに危なかっしい手つきの生徒も、慣れた手つきの生徒もいますが、授業でやるのはみんな初めてとのこと。「小指、気をつけれよ!」という先生の声が何度も響きます。
加藤さんは、昔ながらのワラを使った稲穂の束ね方を小松先生からマンツーマンで教わっていました。後半になると「慣れてきました」と加藤さん。小松先生も「誰もわからなくなるだろうから」と伝授に気持ちをこめます。
分校生たちは2人ずつに分かれ、2枚ある実習田の8隅を次々とカマで刈り取っていきました。慣れてくるとスピードもアップします。
コンバインでの稲刈りまで、この日刈った穂は敷地内で乾燥させます。
特別栽培米は、無農薬・無化学肥料で栽培するため、稗の成長もよく、稗取り作業にも手間暇がかかります。手が回らず、稲穂に交じり稗が見える部分もあり、稗を住みかとするカメムシがついている恐れもあると髙橋先生は今年の出来栄えに慎重です。
太田分校の特別栽培米は、全国の農業高校の実習田で育てた米を競い合う「全国農業高校お米甲子園」にエントリーしており、昨年は食味値83をマークしています。今年の出来栄えも気になりますね。
この特別栽培米は、収穫量の半分は農協へ出荷し、もう半分は小分けにしイベント等で販売する予定です。貴重な特別栽培米、販売が楽しみですね。
そして、分校生の農作業に取り組む姿に、お米の味だけでない期待も。
その若き肩に、大仙市の未来も背負ってもらえたら。農業を支える人材になってもらいたいですね。