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消防署東分署に高規格救急車配備

大曲仙北広域市町村圏組合(通称 広域消防)大曲消防署東分署に高規格救急車が配備され、10月21日、東分署管内の大仙市太田、仙北と美郷町千畑地域の関係者など約30人が集まり、運用開始式が開かれました。img_5586

広域消防は2署8分署が設けられており、大曲消防署に2台、その他それぞれに1台ずつ、計11台の救急車が配備されていますが、高規格救急車の導入は東分署で7台目となります。

高規格救急車の配備に伴い、東分署には4人の救急救命士も配置されました。

これまでは救急車で搬送される間、救急隊員は医療行為はできませんでしたが、高規格救急車では救急救命士が医師の指示のもと、静脈路確保や輸液(点滴)、薬剤(アドレナリン・ブドウ糖)投与、器具を用いた気道確保などの医療行為が可能です。

運用開始式では齊藤聡大曲消防署長が「救急救命士法が平成3年に制定されてから25年経過し、東分署に待望の高規格救急車が配備された。県内13本部ある消防署の中では遅い方であるが、救急隊員は県内1,2を争う高い技術レベルであり、地域住民の負託に応えられるようさらに努力したい」とあいさつ。

現在、大曲厚生医療センター内に救急ワークステーションが設けられ、医師と看護師、救急救命士が連携して救命レベル向上の研修を行っており、救急救命士はここで2年間に128時間以上の病院実習をするそうです。

これまでは、例えば太田地域で救命を必要とする人が救急搬送される場合、東分署の救急車が病院へ向かうとともに、大曲消防署もしくは角館消防署等の高規格救急車も同時に出動し、途中で高規格救急車に引き継いでいましたが、これからは引き継ぐ時間等のロス無く搬送されることになります。

今回導入された高規格救急車は、トヨタハイエースをベースにし、車内で立ったままの作業が多いため屋根部分が改造されており、ストレッチャー(搬送用ベッド)の固定部分には揺れを防ぐ装置がついており、傷病者に苦痛を与えない配慮がされています。img_5592 img_5593

車内の高さは185㎝。立ったままの作業・処置も可能です。

また車内には生体監視モニター、除細動器、酸素吸入器、人工呼吸器など多くの資器材が積載されており、車両(オプション含む)1,864万円、高度救命処置用資機材等が1,428万円、総事業費は3,292万円です。

運用開始式では、のどに食べ物を詰まらせたお年寄りが、高規格救急車で救急搬送されるまでの救急活動訓練が披露され、医師と連絡を取りあいながら点滴を打ったり気道を広げて詰まっている食べ物を取り除くなど、緊迫した中、適切に処置をしていく救急救命士の動きに出席者が見入っていました。img_5610

 

全国的に救急車の需要は伸びているそうですが、東分署管内は横ばい状態で、それでも昨年の出動件数は472件(急病343件、一般負傷55件、交通事故44件、労働災害2件など)、今年9月までは328件(急病233件、一般負傷44件、交通事故29件、労働災害1件など)と1日平均1.3回の出動となっています。

東分署の高規格救急車は運用開始式後の10月21日正午から正式運用が始まっています。

Posted under: 太田地域

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