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秋田県大仙市公式ブログ

農業研修生が先進地を視察研修

農業を基幹産業とする大仙市には、新規就農者育成のための研修施設が、太田町横沢に東部新規就農者研修施設、西仙北強首に西部新規就農者研修施設の2か所あり、今年度は冬季研修生も含め東部で11名、西部で6名の研修生が、実践を通じた研修を行っています。

次々と研修品目の収穫を迎え、日々生育する作物と向き合い忙しい実践研修を行っている研修生の皆さんですが、11月21日・22日には、通年研修生の15名が研修施設を飛び出して、就農後の農業経営に活かそうと農業技術の先進地視察研修へと出かけました。

視察先は、宮城県。栗原市のヒートポンプを活用したトマト栽培をする「有限会社サンアグリしわひめ」、名取市にある「宮城県農業・園芸総合研究所」、仙台市にある「仙台市中央卸売市場」を視察しました。

「有限会社サンアグリしわひめ」は、法人経営で大規模なトマト栽培に取り組んでいます。雪の降らない地方に負けないよう、地下熱ヒートポンプを活用した経営をし、トマトのブランド化に力を入れています。研修生は、ヒートポンプの仕組みや大規模経営の様子に刺激を受けながらも、経営の難しさにも触れたようで、「資材代・燃料代などのコスト意識も大事だ」「経営者と従事者の考え方の違いの統一は難しい」といった感想がありました。

「宮城県農業・園芸総合研究所」では、キク・トマト・イチゴ・ホウレンソウなどの品種別特徴について学んできました。東部の研修施設がある太田地域では、花き栽培が盛んなため、研修生の中には就農後には花き経営を視野に入れている方も多く、花きの温度管理について興味を持った研修生が多かったようです。「雪国ならではの暖房費削減のための研究が参考になった」「暖房費が30%削減できる研究をしていて秋田でもできそうだ」「ほかの野菜で使用できるものがあれば利用してみたい」などという自分やこの地域に置き換えた視点での感想がありました。%e2%91%a0

 

「仙台市中央卸売市場」では、実際のせりの様子を目の当たりにしました。スピード感と勢いに圧倒された研修生も多かったようですが、その取引の仕方から「商品を見る時間は限られている。見た目がいかに大事なのかに気づいた」「商品の箱詰めの際は、充分に気をつけて余裕をもって作業したい」と気づきもあったようです。また「物流の仕組みについて学べた。地方市場で地産地消の流れを盛り上げたいと考えていたが、流通の仕組みから自分にとって有益になるか」と問題意識を持った研修生もいました。%e2%91%a1

 

今回の視察研修を終え、「雪国が他の地方と勝負するための方法を考えなければならない」「冬場でも利益になる技術を学びたい」「高値で取引するために、出荷時期、品質をしっかり管理していきたい」などと研修生の皆さんの頼もしい意見がたくさんありました。

研修生の皆さんは、最長2年の研修を終えると農業経営者となります。経営者となるための自覚と意欲をさらに奮い立たせた意義ある研修となったようです。

研修生の皆さん、視察研修お疲れさまでした。皆さんの真摯な研修姿勢には、毎回心打たれます。皆さんのがんばりは、ご自身のステップアップにつながるとともに、市の農業全体の活性化の起爆剤になれると感じています。日々の実践研修も引き続きがんばってください!

Posted under: 太田地域

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