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第36回太田の火まつり

2月18日(土)、太田地域の奥羽山荘西側広場において、第36回太田の火まつりが開催されました。
太田の火まつりは、雪中田植え・天筆焼き・紙風船上げなど太田地域に伝わる小正月行事の伝承を目的として、それらを一堂に行う、太田地域の冬の一大イベントとなっています。

開催に向けて、昨年11月から実行委員会を立ち上げ、何度も集まり協議を重ねながら、協賛金集めや当日の動きなど、開催に向けて着々と準備が進められました。
また、当日使われる紙風船や天筆の製作も、地元有志や地域の園児、小・中学生、高校生の皆さんの手により進められ、各方面で多くの人が携わり、「太田の火まつり」が作り上げられていきました。

昨年は、2月であるにも関わらず風雨という悪天候に見舞われ、紙風船上げを断念せざるを得なかったことから、多くの方が「今年は上げたい」という思いで当日を迎えたことと思います。
今年の天気予報でも、前日まで気温が緩み季節外れの雨天が続いたうえ、天気予報は風雪の予報と不安をあおるものでしたが、皆の想いが通じたのか、降雪はあったものの風は穏やかで、近年稀に見る好条件のもと順調かつ盛大に開催することができ、関係者を始め地域内外から多くの方々に足をお運びいただくことができました。

以下、今年の開催模様とその舞台裏を写真付きでご紹介します。

火まつりが始まる少し前。
ふれあい交流館では、集められた紙風船がずらっと並べられ、審査員による審査が行われます。
今回集まった紙風船は計44個で、どれも手の込んだ力作ばかり。
この中から最優秀賞1個、優秀賞2個、真木雪花賞1個、敢闘賞10個の計14個が審査員により選ばれます。
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17:00
辺りが暗くなってくるころ、火まつり開催に先立って、ご来賓の皆様を集めての神事がとりおこなわれました。
雪がちらつく中、厳粛な空気が漂います。
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17:30
ほぼ定刻通りに鷹觜実行委員長が開会宣言を行い、第36回太田の火まつりが幕を開けました。
開会宣言の後は、おおたわんぱくランドの皆さんが絵付けした紙風船が上げられ、ゆっくりと舞い上がる様は、オープニングを静かに盛り上げました。
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続いての福分けでは来賓の皆様より子供たちにお菓子が配られました。
また、一方では餅つき体験も行われ、ついたお餅はその場にいた皆様に振る舞われました。
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18:30
雪中田植えを披露して下さるのは、田ノ尻部落の皆さん。
雪中田植えは、「たっこたっこ」または「正月田」とも呼ばれる伝統行事で、水田に見立てた雪の田に、束ねた稲わらと大豆の殻を植えるようにして立て、その年の作占いと豊作祈願をするものです。
司会の説明に合わせ、早乙女の皆さんが作業を進めて行く様を、大勢の観客が見守っていました。
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18:50
雪が少し強まる中、東今泉八幡太鼓の演奏が始まりました。
天筆に用いるカマクラ(藁でできた塔)を両袖に抱えたような雪原のステージに、降り掛かる雪をも溶かさんばかりの迫力ある演奏が披露され、人々は足を止めて太鼓と三味線の音色に聞き入っていました。
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19:10
紙風船上げが始まりました。
随時、 ふれあい交流館から紙風船が運ばれ、ガスバーナーで紙風船に空気を送り込み膨らませた後、最後に火玉をつけて一つ一つ夜空に上げていきます。
雪は降り続きましたが風は穏やかで、次々と後を追うように上がっていく紙風船は何とも幻想的なものでした。

この紙風船上げを担当していただいたのは、実行委員を始め、紙風船上げボランティアに志願して頂いた皆さん、さらには当日飛び入りで手伝っていただいた方もおり、44個もの紙風船を上げるという大役を協力してこなしてくださいました。
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20:00
冬花火の第一部が始まりました。
第一部は大会協賛企業及び大仙市の提供によるもので、紙風船が上がった後の夜空を大輪の花が彩りました。
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20:15
いよいよカマクラに火をつけ、天筆焼きが始まります。
前日から会場に立ち、雨にさらされていたにもかかわらず、2つのカマクラは勢いよく燃え上がり、周囲を熱気に包みます。
そして、カマクラの周囲に立てられていた天筆が、係員の手によって燃え上がる炎で焚き上げられていきます。
IMG_1538 この天筆焼きで使われる天筆は、地元幼稚園児や小中学生によって書かれたもので、地元消防団員の皆さんによる安全帯が敷かれる中、観客はその背後から子供たちの願いが天高く舞う様子を見守っていました。

20:30
天筆の煙が落ち着いてきたのを見はからって、冬花火の第2部が行われ、火まつりはフィナーレを迎えます。
第2部は第91回全国花火競技大会実行委員からの提供で、イベント終盤にもかかわらず、多くの観客を魅了してしました。
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当日、会場には大仙市コミュニティーFM「FMはなび」の皆さんの姿もあり、この開催の様子を3時間という大枠で生中継してくださいました。
あいにく会場には来られなかったものの、ラジオでお楽しみいただいた方も多いのではないでしょうか。 ★IMG_9346
こうして、盛大に幕を閉じた第36回太田の火まつり。
当日は足元の悪い中、たくさんの方々にご来場いただきありがとうございました。
そして、3カ月前から準備を進めてきた実行委員の皆さん、寒い中従事して下さった地元駐在所・交通指導隊員・消防署・消防団の皆さん、本当にお疲れ様でした。
★IMG_9349地域の多くの方々が関わって、作り上げられている太田の火まつり。
そこには毎年、いろんなドラマが生まれます。
年々勢いを増している火まつり、来年も盛大に開催されますように♪

 

Posted under: 太田地域

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