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秋田県大仙市公式ブログ

あまくて大粒「太田産いちご」

新しい年の始まりは、めでたく赤いもの、そしてがんばる農業の実態を広くお知らせする話題をと思い、仕事始めの1月4日に「アグリフォー太田」のいちごのハウス棟にお邪魔してきました。

太田町東今泉地域の農事組合法人「アグリフォー太田(小松一男代表理事)」では、いちごの栽培に取り組んでいます。
「アグリフォー太田」は平成20年1月の設立、太田地域でも農業法人経営に取り組んだ先駆けであり、稲作だけに頼らない経営戦略を繰り広げています。春から秋にかけては稲作と大豆を栽培、そして新しい戦略として今シーズンからビニールハウスでのいちご栽培にチャレンジしています。

見渡す限り雪の中に突如、大きなビニールハウスが4棟見えてきます。IMG_4833

「いちご直売所」の看板で雪道を入っていくとプレハブ小屋に到着。中に入ると、あまい香りに包まれながら、従業員の皆さんが真っ赤ないちごをパック詰めしています。IMG_4790IMG_4780

大きないちごに目を奪われます。サイズの違いはわかるものの、見た目で品種の違いまではわかりませんが、パック詰めしているのは「とちおとめ」「紅ほっぺ」「やよいひめ」の3種類。取材者の特権で、もぎたてを味比べさせてもらいましたが、どれを食べても甘酸っぱさがたまらくおいしい!どれがおいしい?と聞かれても、食べた直後が一番美味しくて、食べるほどに一番が変わってしまいます。
今シーズンから始まったいちごの収穫、もちろんパック詰めも初めてのことです。「いちごの頭を揃えて詰めて。商品の顔になるから、見栄えが良くないと」「これ、目方いいべが?」「目方じゃくてグラムでしょ」などと作業される様子にも、チームワークの良さが感じられます。

その後、いちご担当の高橋均さんに案内していただき、ビニールハウスにもお邪魔しました。IMG_4830IMG_4811

ハウスの中は、あま~い香りと温かさに包まれています。ハウス内の室温は24度ほど、いちごの生育に適した温度に保たれています。いちごの株が植えられているのはヤシ床とよばれる、ヤシの木が原料のいちご用のベット。IMG_4795

温水管が埋め込まれベットは常に17度ほどに保たれており、さらに栄養分になる養水のパイプもあり、時間になるとパイプから養水がドリップされているとこのこと。まさに手厚く温室育ち、おいしいいちごに育つはずです。

いちごの一株からは約10粒ほどのいちごが収穫でき、最初は大粒、だんだんと小さくなるそうです。そして次々と実をつけるための重要な役目を担うのがミツバチです。ハウスの中に、ミツバチの巣箱があり、そこから次々とハチが飛び立ち、花から花へと渡っていきます。IMG_4827

「アグリフォー太田」のいちご栽培に向けた始動は昨年5月末、そして8月中にビニールハウスの引き渡しを受け、実際にいちごの苗植えをしたのは9月14日だったそうです。日照時間を確保するために、決まった時間まで照明をつけたり、ハウス内の温度を一定にするため、空気を循環させるポンプや送風機があったりと、雪国でいちご栽培をするための設備や工夫がたくさんありました。たいへんな設備投資に、「いちご栽培をやろうとおもったのは、一大決心ですよね?」と高橋さんに質問をぶつけると「代表がやりたかったので、すぐ決まりましたよ」と一言。そして代表の小松一男さんは「いちごをやることが夢だったんだ。夢はみるものでなくて、かなえるものだ」と笑い飛ばします。リーダーシップと信頼感、いい仲間でいい仕事をしているのだなと、また一つ法人経営の良さを感じました。仲間がいるからこそ信頼して新しいチャレンジができ、そして一緒に働く仲間のために通年就労を生み出している、いちご栽培の取り組みには、そんな仲間を思う温かさがあるような気がしました。

「アグリフォー太田」の新しいチャレンジである「いちご栽培」、太田支所では今後も応援していきます! 太田産いちごはJAに出荷しているほか、直売所でも購入できます。大粒のあま~いいちご、ぜひお試しください。IMG_4785

ちなみに、1月15日は「いいいちご」のゴロ合わせから「いちごの日」だそうです。
1月15日は、太田産いちごを食べましょう!

Posted under: 太田地域

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