桜には約400の品種があることを皆様ご存知でしょうか?その中の約80%が「ソメイヨシノ」であり桜の代名詞と言われております。
去る3月24日に南外地域で「桜の手入れに関する講習会」が行われ、30名を越える参加者が集いました。初めに南外コミュニティセンターで樹木医の黒坂先生による手入れ方法を学びました。一番多いソメイヨシノについて次のことを詳しく説明していただきました。
【特徴】
- 接木で殖やされたクローンで同一個体である。
- 東北の冷涼な地では成長が早いが分材が軟らかく傷がつくと腐托しやすい。
- 枝が箒状になるテング巣病に罹る。有効な防除は枝を切除すること。
- 冬季野鳥のウソによって花芽を食害し花が少なくなる。
【桜を良好に咲かせるための改善策】
- 常に日当たりを確保する。
- 土壌の通水性・通気性を良くする。
- 枯れ枝やテング巣病枝を切る位置に注意し、切り口に殺菌癒合剤を塗布する。(木肌に合わせるため墨汁を混入)
- 樹勢を良くするためには毎年継続して施肥する。(即効性を期待するには化学肥料との併用が望ましい)
- 病害虫の防除(農薬登録されている薬剤)やウソの食害を軽減する。
以前、ソメイヨシノは60齢が寿命とされていましたが施肥や枯れ枝・病気枝の除去、根の治療など手をかけることで寿命が伸びるとのお話でした。情熱と実践が必要という結論です。
黒坂先生の説明が終わった後は「八乙女山を守る会」の熊谷会長より活動について報告していただきました。
平成21年度からボランティア活動を始めた「八乙女山を守る会」の皆さんは地域の小学校や地元市民団体と共同に施肥作業やツタ切りなどを毎年行っているそうです。また自分たちでテング巣病枝の剪定作業を毎年3月〜4月に実施しているとのこと。地元の桜を守る強い気持ちがヒシヒシと伝わってきた報告会でした。
講習会を終えいざ実践!桜公園に向かい、切り方、塗布の仕方など実際に見て教えていただきました。参加者は次から次へと枯れ枝・テング巣病枝を除去していき、時間が過ぎるのがあっという間でした。参加された皆さんの積極的な行動により、多くのテングス病枝が取り除かれました。今年はきっといい桜を見せてくれることと思います!
ぜひ、剪定された南外桜公園いこいの森へ足をお運びください。
場所:大仙市南外南楢岡字十二ケ沢39番地