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鈴木裕樹君を応援する会10周年

わらび座の舞台役者である鈴木裕樹君を応援する会総会が5月27日、会員約70名が集まり奥羽山荘で開かれました。

大信田哲男会長が「平成21年7月4日に設立総会を開催し、今回の総会で10回目となった。設立総会のとき裕樹君は『坊ちゃん!』の山あらし役を演じていて、はかま姿に少しひげを伸ばした姿が思い出される。このときの写真を見ると、裕樹君も我々もみんな若く、10年の歳月を感じる。会員70名から始まり、当初は何年続くかと思っていたが、きょう現在会員は162名となった。この間、裕樹君は押しも押されぬわらび座の看板役者に成長した。今後ますます活躍が期待される裕樹君をみんなで応援していきたい」とあいさつ。

そして裕樹君から「秋田大学を4年で中退してわらび座の研究生になった。研究生の同期は6人いたが、役者を続けているのは私ひとりである。役者を仕事としてやっていけるか不安なときもあったが、こうして10年間みなさんに応援していただき、自分が選んだ道は間違いではなかったと思う。振り返ってみると、研究生2年目のときに『義経』で初めて舞台に上がったが、何にもできなくて演出家に二度とオマエを使わないと言われた。あまりにも自分が情けなく、初舞台の記憶が無い。その後、『坊ちゃん!』の全国公演で妻に出逢い、小劇場公演の『キューピットはどこ?』で初主演を演じた。『山神様のおくりもの』でわらび劇場公演の初主演を演じ、2011年の『アトム』全国公演ツアー出発2日前にドンパルで2時45分からのゲネプロ直前に激しい揺れがあり東日本大震災が発生した。アトムの初日は3月13日の能代公演で、震災による停電もあり、公演が行われるかどうかわからないままバスに毛布や食料などを詰め込み出発し、震災で大変な状況の中、能代市の判断で公演が予定どおり行われた。能代公演のあとは広島へ移動することになっていたが、途中ホテルに泊まれるかどうかもわからず、車中泊を覚悟してバスに非常食などをたくさん積んで向かった。その後『おもひでぽろぽろ』で脱サラした農業青年役を演じたが、田んぼに囲まれ、畑で遊んだ太田での子ども時代の生活が農業青年の泥くさい役に活かされ、この役はお前にぴったりだと演出家から褒められたことで以後の演目の役に抜擢された。おもひでぽろぽろでは、元宝塚歌劇団のトップスターであった杜けあきさんと浅海ひかるさんが特別出演した公演があり、このときの舞台は忘れがたい。また、初めて地元を題材にした『大曲花火物語』では、花火職人役と創造花火の発案者である佐藤勲さん役を演じたが、佐藤勲さんという素晴らしい人がいたことに演じていて感銘した。『為三さん!』は成田為三と倉田政嗣の友情物語でもあるが、私の代表作となった思い出深い作品である。現在は『KINJIRO!』の全国公演で各地を回っている。こうして一人の役者を地元のみなさんが応援してくれる会があるのは、全国でも私ひとりではないかと思う。これからも生まれ育った太田への感謝と、泥くささ、土くささを忘れることなく演技に励んでいきたい」と10年間を振り返りながら感謝の言葉が述べられました。

この後、KINJIRO!に出演している役者6人(平野進一さん・遠藤浩子さん・小沢剛さん・片村仁彦さん・黒木いづみさん・神谷あすみさん)とともに、歌や演奏、ミュージカルの想い出深い場面の再演などのミニ公演が披露されました。
裕樹君を応援する会の総会と忘年会の際には裕樹君の仲間も駆付け、毎回、ミニ公演を披露してくれます。今回も公演の終盤には出席者が巻き込まれ、参加者全員で踊った後、みんなで秋田県民歌を歌っておひらきとなりました。

裕樹君を応援する会の会則趣旨には「鈴木裕樹君を応援することによって太田の町の絆を深める」とあります。総会はまさしくその趣旨を実感できる機会であると改めて感じます。そして、裕樹君へその応援の気持ちは十分に届いているのだと、確認できる機会でもあります。
また、ふるさと太田を遠く離れている「首都圏ふるさと太田会」の皆さんも、裕樹君を応援する気持ちは同じです。わらび座の東京公演が5月15日練馬文化センターであった際には、ふるさと太田会幹事の方々が『KINJIRO!』を観劇してくださっていました。そこにも、太田の町の絆の深まりを感じます。
10周年を迎えた鈴木裕樹君を応援する会、これからも太田の町の絆をより強くして、裕樹君を応援しつづけてくださいね♪