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秋田県大仙市公式ブログ

秋のおススメ「川口渓谷」

スポーツの秋、「スポーツ」までとは言わないけれど、適度に体を動かしたいという方に、川口渓谷遊歩道のウォーキングをおススメします。
川口渓谷へは奥羽山荘の奥に続く砂利道を進みます。奥羽山荘から約1.6㎞、車で約5分進むと遊歩道の入り口に到着、車の進入はここまでです。

ここから一番奥の川口鉱山跡までゆるやかな上りの遊歩道が5.75㎞続きます。

徒歩で片道1時間半ほどかかる道中には、トイレつきの休憩所もあり安心ですし、滝がいくつもあるほか、川口鉱山慰霊碑があったりと見どころも満載です。

これからの季節は紅葉で木々が色づく中、彩りを満喫しながらウォーキングを楽しむことができます。

川口渓谷は、同じく太田地域にある真木渓谷と比べて、女性的な優しさがあると言われます。荒々しい真木渓谷と比較し、四季折々の彩りと数多くの滝の流れが女性的な優しさを連想させること、そして、青鹿(カモシカ)の親子愛をせつなく悲しく伝える「川口山伝説」の存在もまた、川口渓谷の優しさを連想させます。
「川口山伝説」とは、弓の名手に獲物として狙われた青鹿の親子の伝説です。矢を放たれ傷を負った母鹿の傷口を、温泉の湧く沢で子鹿が頬ずりするように洗っていたのをみて、弓矢の武士は以来殺生を禁ずる覚悟を決めました。そのとき、向かい山の崖にいた猿の一群が弓矢の武士の姿を見て驚きの声を上げ、その声に驚いた青鹿の親子は一目散に逃げ出し、母鹿は子鹿が南の沢に逃げ延びるのを見届けたあとに、自らはおとりとなるように北の沢に姿を消しました。現在、子鹿が逃げた南の沢の奥の山を「鹿ノ子山」といい、母鹿が逃げた北の沢の奥の山を「青シカ山」と呼んでいます。そんな伝説を感じながら、ウォーキングするのもまた文化的で健康的な気がします。
また、民謡「秋田おはら節」の全国大会は、ここ太田で開催されていますが、この「秋田おはら節」の歌詞に「野越え山越え深山越え あの山越えれば紅葉山 紅葉の下には鹿がおる 鹿がホロホロ泣いておる 鹿さん鹿さん何故泣くの」とあります。太田が「おはら節」の発祥の地ではないようですが、「川口山伝説」とリンクする歌詞にもご縁を感じてしまいます。

参考までに、9月28日午前中に訪れた時には、遊歩道入り口付近では気温19.1℃、一番奥の川口鉱山跡では15.4℃。これだけ気温が違うので、やはり里とは紅葉の時期が違います。今年は10月中旬頃には紅葉の見ごろを迎えそうです。その頃を狙って、ぜひ川口渓谷へいらしてください。

Posted under: 太田地域

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