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秋田県大仙市公式ブログ

開店15周年 太田のパン屋さん「ヴァンヴェール」

「ヴァンヴェール」は、県道11号線(通称角六線)沿いにあるパン屋さんです。今年1月に開店15周年をむかえました。オープン当時、幾度となく足を運び幾度となく完売だったことが思い出されます。太田に勤務となり購入チャンスが増えたように思いますが、思い焦がれる気持ちは今も昔も変わらず。開店時間直後に行かないと売り切れていることがしばしば、人気ぶりは健在です。15周年の節目に、人気のパン屋さんを取材してきました。

「ヴァンヴェール(倉田伸治店長)」では、体に安心な材料を使用して、生地はもちろんのこと、あんこやクリームなどの中身も一つ一つ丁寧に作っています。発酵促進剤や防腐剤を使用せず、自然な味わいとふわふわ感が特徴のパンです。また、地元の素材を使用していることも注目ポイント、取材時には、地元産のカボチャを使用した「日替わりパン」や、地元産のゴボウを使用したパンが「本日おすすめ」として並んでいました。

安心できる材料で作りたてが購入できるのが「ヴァンヴェール」の魅力。そして何よりも、一つ100円(税込)という価格もまた人気の秘密です。この価格は開店以来変えずにがんばっているそうです。いくら人気店と言えどもこの低価格で大丈夫かなと心配になりますが、倉田店長は「食べ物は回すものですから、皆さんに食べてもらうことが大事ですよ。この静かな時代にこの静かな場所に合う価格でやっています」と穏やかにお話しされます。ん~、パンもふかふかと柔らかくて優しい味ですが、作り手の優しさがうつっている!と感じ入ってしまいます。

取材中も、ひっきりなしに来客があります。

地元太田の方はもちろん、千畑の方、仕事の途中だという方などが次々と訪れます。どなたもリピーターのようで「今日は○○ありませんか?」と、お目当てのパンがあるようでした。何人で食べるのだろうと思うぐらいたくさん買っていきますが、気持ちはわかります。パンが並んでいる時間に来店できた幸運を思えば、たくさん買わないともったいない気がしてしまいますからね。
次々とくるお客さんを倉田店長が対応し、調理場では奥さんの伸子さんが焼けたパンを次々と仕上げていきます。 商品の説明はもちろんですが、とにかく接客も懇切丁寧なんです。店内で不自然にカメラを持つ私のことまでお客さんに説明してくださいます。しまいには、大仙市のホームページをみてくださいねと宣伝までしてくださいました。お客さんが要望したパンが陳列ケースになくても、調理場の伸子さんに声をかけると、すぐに出てきたりと夫婦ならではのタイミングでお店を切り盛りします。

倉田店長は毎朝3時に起きて10時の開店にむけて作業にかかるそうです。パンは平均で一日に200個ほど焼くとのこと、パンはもともと寒い地域の食べ物のため、寒い時期の方が少し多めに焼くそうです。人気は「あんぱん」や「クリームパン」、この地域には昔まんじゅう屋さんが8軒ほどあったようで、「甘い物」を受け入れる気質があるようです。スーパーができ自由に買い物はできるようになったが、手の込んだもの・質の良いものを食べたいという思いから、パン屋さんはやっていけるとお話しされます。パンはただの食糧ではなくて、「喜び」「楽しみ」だと語ってくださいました。
そもそも倉田店長がパン屋さんを始めたきっかけも、「パンが好きな物の一つだったから」だそうです。パン屋さんは、職人でもあり、農業者でもあり、芸術家の部分もあると語ります。それは倉田店長を見ていると妙に納得できます。今まで来店してもパンばかり見ていましたが、見渡すと店内の装飾には、アート性を感じるものばかり。

太田出身のジブリ絵職人・男鹿和雄さんと交友があり応援してもらっているとのことで、今年届いた年賀状も飾られていました。パン屋さんで男鹿和雄さんの絵を見られるとは、太田ならではですよね。
取材後気になって調べてみたら、店名「ヴァンヴェール」というのは、フランス語で「緑の風」という意味。自然派・手作りパン屋さん、お店そして倉田店長そのものの優しくて固定的でないスタイルをぴったり言い得ている店名だなと改めて感じました。

「ヴァンヴェール」のパンはもともと大好きですが、たくさんお話を聞く中で、「太田の宝」だなと感じました。15年間、美味しいパンをありがとうございます。太田地域に「喜び」「楽しみ」をもたらすパン屋さんとして、今後もよろしくお願いします。たくさんパンを食べてこれからも応援しますね!
ブログをご覧の皆さん、「喜び」「楽しみ」を求めてのご来店をお待ちしています♪

「ヴァンヴェール」情報

場所/大仙市太田町横沢字山道南81  電話/0187-88-2900
営業時間/10:00~16:00売り切れ次第終了 休日/土日祝日

Posted under: 太田地域

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