ふるさとこんにちは

秋田県大仙市公式ブログ

Home » 2019 » 9月 » 19

太田交流の森(大台スキー場)を歩く

大仙市太田地域の大台スキー場は、夏場は散策やキャンプ、ハンググライダーなどのスカイスポーツの基地などアウトドアフィールドの「太田交流の森」として親しまれています。
私は昨年まで、平場の約6キロを50分で歩くことを時々していましたが、人間ドッグで「内臓脂肪が増えてきている」と指摘され、今年は平場のウオーキングではなく、身体に少し負荷がかかる太田交流の森を週末歩いています。
この3連休も、黄金色に実った豊けき太田の風景を眺めながら歩きました。

太田交流の森には、ゲレンデ内に全長1,621メートルのコンクリート舗装された「パノラマロード」が整備されています。ここを登り30分、下り20分、片道約3,000歩で歩くのが私のルーティンですが、この3連休はカメラを持参し、景色や花を見ながら少しゆっくり歩きました。初日は誰とも会いませんでしたが、2日目はパノラマロードを自転車で登る人、カメラマン、走る人、散策する人などに会いました。

スキー場のロッジ付近では、夏の間、思いっきり伸びた草の刈取りが行われていました。まるで「ナスカの地上絵」を見るような美しい作業でした。

パノラマロードは、最初の200メートルほどが一番キツイ登り坂です。ここをクリアすると、あとはつづら折りに比較的ゆるやかな登り坂となります。

大曲から来たという自転車の方は、「この坂道を自転車で登ることができれば、どんな道も自転車で走れると思う」と話していましたが、残念ながら登りきれずに途中から帰ってしまいました。そしたら翌日、「リベンジに来た」と再会しました。

太田の某事業所のホームページに利用する写真と映像の撮影を依頼されて東京から来たカメラマンの方は「いや~、すごい景色ですね!全国いろんなところを回っていますが、こんな眺めは初めて」と仙北平野を見て感動しながら撮影していました。「頂上から眺める景色もきれいですが、1本の梨の木がある中腹から見た仙北平野は、頂上以上に広がりがあっていいですよ」と撮影ポイントを紹介しました。ここには、市が現在行っている「ぐるっと大仙デジタルスタンプラリー2019」のスタンプチェックポイントがあります。

私が往復する途中、走っている方と3回会いました。登山やトレラン(トレイルランニング)が趣味で、トレーニングのためにパノラマロードを走って5往復するとのこと。登りは歩いても息切れがするほど大変ですが、走って5往復とは!

ご婦人の二人組は、今年の春、太田地域に住む同級生と一緒に大台スキー場へ黄桜を見に来たとき、同級生からこのパノラマロードも案内してもらい、水田に水が張られた仙北平野の景色がとてもきれいだったので、また来てみたとのこと、「春も良かったけど、黄金色の仙北平野もまたいいですね。景色を眺めながら、ゆっくり歩いて登ってみます」と話して行きました。

普段は、往復1時間弱の少し早いペースで歩いているので、仙北平野の景色以外にはあまり目を向けることがなかったのですが、ゆっくり歩いてみたら、さまざまな花が咲いていることに気がつきました。

恥ずかしながら、花の名前は一つもわかりませんが、こうして野に咲く花を見れば「二度とない人生だから 一輪の花にも 無限の愛をそそいでいこう」「咲くも無心 散るも無心 花は嘆かず今を生きる」という坂村真民のことばを思い起こします。そしてまた、わき目もふらずに歩くばかりではなく、ときどき立ち止まって、まわりを見ることも大事だな、と普段の生活を反省してみたり…。

3日目の下りは、パノラマロードを外れて、スキー場管理人の倉田さんが草刈りをしたゲレンデ内を歩いてみました。
見る角度が違えば、見慣れている景色が新鮮に映りました。普段は梨の木を左に置いて仙北平野を見ていますが、梨の木の背中から見ると、こんな感じです。

今年6月、太田支所で発行した「私の秋田県民歌」に、昭和4年生まれの秋田市の男性から「昭和から平成と新年号となる時、私が現職を退き民間会社に就職して間もなく、太田町から大台スキー場のゲレンデ拡張とアクセス道(現在のパノラマロード)の調査依頼があった。軟弱な粘土質土壌が裸出するゲレンデに苦労しながら山頂に到着し、眼下の仙北平野を展望し、その見事な絶景に感動した。その一瞬、「秀麗無比なる鳥海山よ」と誰からとなく発声し、全員で秋田県民歌を合唱した記憶が今でも鮮明に残っている」と手記を寄せていただきました。
パノラマロードが整備されてから約30年、私は何十回となく登っていますが、何度登っても四季折々に変化する仙北平野の景色は見飽きることがありません。
みなさんも一度、パノラマロードを歩いてみてください。

*パノラマロードは散策路、管理用道路として整備されたもので車道ではありません。
したがって交差するための車寄せ場所などはなく、万が一事故が発生しても市では責任は負いかねます。