禁煙始めてみませんか?

タバコによる健康被害

喫煙の健康影響に関する検討会報告書(厚生労働省ウェブサイト 喫煙と健康 2016年)より作成

タバコによる健康被害について。タバコがヒトの体の部位にどのような被害をもたらすか表しており、がん、その他の疾患、妊娠・出産の3種に分類されている。

がん
  • 鼻腔・副鼻腔がん
  • 口腔・咽頭がん
  • 喉頭がん
  • 食道がん
  • 肺がん
  • 肝臓がん
  • 胃がん
  • 膵臓がん
  • 膀胱がん
  • 子宮頸がん
その他の疾患
  • 脳卒中
  • ニコチン依存症
  • 歯周病
  • 慢性閉塞性肺疾患(COPD)・呼吸機能低下・結核(死亡)
  • 虚血性心疾患
  • 腹部大動脈瘤
  • 末梢性の動脈硬化
  • 2型糖尿病の発症
妊娠・出産
  • 早産
  • 低出生体重・胎児発育遅延

非喫煙者と比較した喫煙者の死亡率(%)(男性)

男性の非喫煙者と比較した喫煙者の死亡率について。喫煙者が非喫煙者と比べ、がんを引き起こす確率がどの程度高いかが示されている。タバコ内の有害物質と、その他の危険についても説明されている。

たばこの煙には、タール、ニコチン、一酸化炭素をはじめ、200種類以上の有害物質が含まれています。喫煙はがんを含む生活習慣病の危険因子であり、非喫煙者に比べ、以下のようなリスクがあります。

※喫煙は歯周病のリスクも高まります!

  • 喉頭がん:32.5倍
  • 肺がん:4.5倍
  • 口腔・咽頭がん:3.0倍
  • 食道がん:2.2倍
  • 肺気腫など:2.2倍
  • 胃かいよう:1.9倍
  • 虚血性心疾患:1.7倍
  • 肝臓がん:1.6倍
  • 膀胱がん:1.6倍
  • 膵臓がん:1.6倍
  • 胃がん:1.5倍

最近吸っている方も多いですが、
加熱式タバコも健康被害を否定できません!
電子タバコに関しては、ニコチンの有無に関わらず、発がん性物質などを発生するものがあると報告されています!
詳しくは「たばこの形態(外部リンクのため別タブで開きます)」をご確認下さい。

喫煙によって肺はこんなに真っ黒に!

非喫煙が喫煙を始め、1日10本を50年間続けた肺と、1日60本を55年間続けた肺の比較。非喫煙者と比べ、喫煙の頻度が高まるほど真っ黒く変化している。
出典:保健指導における学習教材集(厚生労働省)

タバコによって多くの健康被害が生じます。

禁煙によって健康被害からの回復をしましょう!

禁煙で生じる変化

禁煙してからの経過時間による、健康上の変化
禁煙してからの経過時間 健康上の好ましい変化
20分後 血圧と心拍数が低下する。手足の温度も上がる
8時間後 血中の酸素濃度が上がる
2週間~3か月後 心臓や血管など、循環機能が改善する
1~9か月後 咳や喘鳴が改善する
1年後 肺機能の改善がみられる
2~4年後 虚血性心疾患のリスクが、35%減少する。脳梗塞のリスクも顕著に低下する
5~9年後 肺がんのリスクが喫煙者に比べて明らかに低下し、口腔、咽頭、食道、膀胱、頸部、すい臓がんのリスクも低下する
10~15年後 さまざまな病気にかかるリスクが非喫煙者のレベルまで近づく

これだけ多くの改善が見られます!

しかし気持ちだけで禁煙することは難しい…

禁煙外来での禁煙治療をお勧めします!

禁煙外来について

禁煙外来は以下の4つの条件を満たした方は健康保険が適応されます!

  1. ニコチン依存症に係るスクリーニングテスト(TDS)で5点以上、ニコチン依存症と診断された方
  2. 35歳以上の場合、1日の喫煙本数×喫煙年数が200以上の方
  3. 直ちに禁煙することを希望されている方
  4. 「禁煙治療のための標準手順書」に則った禁煙治療について説明を受け、当該治療を受けることを文書により同意された方

ニコチン依存症のスクリーニングテスト[PDF]

参考:(R4.10.1現在)秋田県の禁煙外来リスト [PDF]

禁煙外来で行っていることは…

禁煙治療は12週間にわたり5回のプログラムとなっており、診療による医師のサポートと禁煙補助剤により禁煙治療を行うことができます!

禁煙補助剤の紹介
ニコチンパッチ
  • 健康保険が使えます。
  • ニコチンを皮膚から吸収させる貼り薬です。
  • 毎日1枚皮膚に貼り、離脱症状を抑制します。
  • 禁煙開始日から使用し、8週間の使用期間を目安に貼り薬のサイズが大きいものから小さいものに切り替えて使用します。
ニコチンガム
  • 薬局薬店で購入します。
  • 口の中の粘膜からニコチンを吸収させるガム製剤です。
  • タバコを吸いたくなったときに、1回1個をゆっくり間を置きながらかみ、離脱症状を抑制します。
  • 禁煙開始日から使用し、12週間の使用期間を目安に使用個数を減らしていきます。
バレニクリン
  • 健康保険が使えます。
  • ニコチンを含まない飲み薬です。
  • 禁煙時の離脱症状だけでなく、喫煙による満足感も抑制します。
  • 禁煙を開始する1週間前から飲み始め、12週間服用します。

禁煙のおくすりってどんなもの?(外部リンクのため別タブで開きます)

より良き未来のために禁煙を!

禁煙をやめたくてもやめられないのはニコチン依存症による作用のせいで、自分の意志だけで禁煙することは困難です。禁煙補助剤、医療機関などを活用しながら、取り組んでみませんか?

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