営農情報 - 大仙市農業振興情報センター
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土壌分析のススメ
農業振興情報センターでは、畑土壌のpH値とEC値の診断を行っています。
土づくりは農業の基本です。土壌の状態を知って栽培に役立てましょう。
申し込み方法
土壌分析は、大仙市内の農業者かつ畑土壌に限らせていただきます。
水田土壌など稲作関係の分析はお断りします。診断数が多くなりすぎ、土壌分析の運営に支障をきたすためです。ご了承ください。
- 土壌診断は播種・定植前に行います。
- 畑から土を採取します。
表面の土壌は採取せず、20cmくらいの深さの土を採取します。畑の一箇所だけでなく、複数個所から採取して混ぜてください。石や根っこ、モミガラなどが混ざらないように注意。土が湿っている場合は、よく乾かしてください。 - 約60gをビニール袋に入れます(茶碗一杯で約150gです)。
ビニール袋に、氏名・ファックス番号・作物名を記入してください。複数の土壌を提出する場合は、袋ごとに番号などを書いて、識別できるようにしてください。
(例:ホウレンソウA、ホウレンソウBなど) - 農業振興情報センターに持参してくだい。
提出場所は、センター1階の事務室前カウンター(正面玄関を入って左)になります。申請用紙に記入してください。 - 結果はファックスでお送りします。
診断は数日かかりますので、余裕を持って採取・提出してください。時期によっては1週間ほどかかることもあります。
pH診断の結果について ~最適pH値は作物それぞれ~
pH値は、土壌が酸性かアルカリ性かの指標です。pHが小さいほど酸性が強く、大きいほどアルカリ性が強くなります。
作物には、それぞれ最適なpHの領域があり、生育の良し悪しに影響があります。
作物別の最適pH領域
pH | 分類 | |
---|---|---|
6.5~7.0 | A群 中性(pH7.0)に近いpH領域で生育が良い |
|
6.0~6.5 | B群 微酸性のpH領域で生育が良い |
C群 微酸性~弱酸性の広いpH領域で生育が良い |
5.5~6.0 | D群 弱酸性のpH領域で生育が良い |
|
5.0~5.5 | E群 酸性側のpH領域で生育が良い |
A群
- アルファルファ
- エンドウ
- サトウキビ
- ビート
- ホウレンソウ
B群
- アスパラガス
- 小豆
- インゲン
- ウド
- 枝豆
- 大麦
- オクラ
- カボチャ
- カリフラワー
- カンピョウ
- 菊
- キュウリ
- 桑
- 小麦
- コンニャク
- サトイモ
- シクラメン
- シュンギク
- スイカ
- スイートコーン
- ゼラニウム
- セルリー
- 大豆
- タバコ
- トウガラシ
- トウモロコシ(飼料)
- トマト
- ナス
- ニラ
- ネギ
- 白菜
- パセリ
- ハトムギ
- ハナヤサイ
- バラ
- ピーマン
- ブドウ
- フリージア
- ブロッコリー
- ポインセチア
- ホワイトクローバー
- ミツバ
- ミョウガ
- メロン
- ユリ
- ライムギ
- ラッカセイ
- レタス
C群
- イチゴ
- 稲
- エンムギ
- キャベツ
- コカブ
- 柿
- ゴボウ
- 小松菜
- サラダナ
- 大根
- タマネギ
- ニンジン
- ヒエ
- フキ
- レッドクローバー
- レンコン
- ミカン
D群
- イタリアンライグラス
- 梅
- オーチャードグラス
- カンショ
- 生姜
- ソバ
- トールフェスタ
- 梨
- ニンニク
- バレイショ
- ラッキョウ
- リンゴ
- 桃
E群
- アザレア
- 茶
- パインアップル
- 栗
- ブルーベリー
※土壌、作物体分析機器開発事業(農水省)資料から抜粋
播種・定植前に石灰質資材などを使って、pHを適正値に調整する必要があります。
作物を栽培すると、土壌の酸性が強まります(pHが小さくなります)ので、pHの調整は定期的に行いましょう。
pHを1上げるのに必要な石灰質資材の量の目安(kg/10a)
石灰質資材の種類 | |||
---|---|---|---|
炭カル | 苦土カル | 消石灰 | |
粘質土・沖積土 | 180~220 | 170~210 | 140~180 |
砂質土(砂丘未熟土) | 100~110 | 90~140 | 80~120 |
腐植質黒ボク土 | 300~400 | 280~380 | 240~320 |
※ネット農業あいち(愛知県農林水産部農業経営課ホームページ)をもとに作成
pHを1下げるのに必要な資材の量の目安(kg/10a)
硫黄華 | 濃硫酸 | |
---|---|---|
粘質土・沖積土 | 80 | 240 |
砂質土(砂丘未熟土) | 55 | 160 |
腐植質黒ボク土 | 240 | 700 |
※ネット農業あいち(愛知県農林水産部農業経営課ホームページ)をもとに作成
資材を投入後、1週間くらい期間をあけてから、播種・施肥などの作業を行いましょう。
一度に1.0以上変えるような急激なpH調整は避けましょう。
EC診断の結果について ~施肥量の目安に~
ECは、土壌中に残っている窒素(肥料成分)の量を示す値で、肥料の必要量を決めるための目安になります。
ECが高いほど、土壌中に多くの肥料成分が残っていることになりますが、高ければ良いというものではありません。ECが高いときは、土壌内が養分過多になっている恐れがあります。
施肥前に0.3以下なら、標準の施肥量で構いません。それ以上のときは、施肥量を減らす必要があります。
ECによる施肥量の目安
野菜
EC | ~0.4 | ~0.7 | ~1.1 | ~1.4 | 1.5以上 |
---|---|---|---|---|---|
施肥量 | 標準施肥量 | 2/3 | 1/2 | 1/3 | 無施用 |
※これであなたも土博士!~土壌診断マニュアル~(秋田県雄勝地域農業改良普及センター・2001)より
花き
EC | ~0.3 | ~0.4 | ~0.5 | ~0.6 | 0.7以上 |
---|---|---|---|---|---|
施肥量 | 標準施肥量 | 1/2 | 1/3 | 1/4 | 無施用 |
※これであなたも土博士!~土壌診断マニュアル~(秋田県雄勝地域農業改良普及センター・2001)より
お問い合わせ
農林部 農業振興課 太田農業振興情報センター
- 〒019-1601大仙市太田町横沢字堀ノ内46
- 電話 0187-86-9111
- ファクス 0187-88-1500