新規就農者研修施設の春(令和7年度5月)

5月の前半は雨の日が続いていましたが、5月の後半に入ると少しずつ晴れ間が見え始め、当研修施設でもようやく露地栽培の作物の苗を植える作業が進められています。

4月に入所した研修1年目生も2か月目に入り、日々の生活に慣れてきたところです。

東部新規就農者研修施設

畝立て機を使用して畝を立てる研修生
農業機械を使ってマルチをかける研修生
トウモロコシの苗を植える研修生
枝豆の苗を植えている研修生

西部新規就農者研修施設

露地のほ場でさぎょうをする研修生
ほ場に肥料をまく研修生
ほ場に肥料をまく研修生
動噴を使ってほ場を消毒する研修生

5月2日  

 ゴールデンウイーク後半の長期の休みにはいる前に、研修生のみんなでトマト苗を植えました。トマトは一方向にしか実を着けない作物の為、定植後の作業が行いやすいように苗を植える際は花房(花のふさ)を一定の方向につくように、通路側に向けて植えることがポイントです。

 定植を行った際に、ポット苗の土と畝の土が同じ高さになるように植える穴の深さを調整し、一つ一つの苗にしっかりと水をかけます。

トマトを定植している様子

ハウス内で、トマトの苗の定植について先生の説明を聞く研修生
トマト苗に土をかける研修生
花房の向きを確認する研修生
トマト苗を定植する研修生

5月7日

4月にセルトレイ(小さいくさび形のポットが連結して並んでいる育苗パネル)に播種をしたチンゲンサイの苗の定植を行いました。チンゲンサイは定植から4週間程度で収穫となるため、収穫時期が重ならないよう、畝ごとに2週間程度時期をずらして定植を行います。根が細く弱いため、植え替える際は根が切れないように丁寧に定植を行いました。

チンゲンサイを定植している様子

ハウス内で、チンゲンサイの苗を植えている研修生
みんなで黙々と定植を行う研修生
防虫を行う研修生
セルトレイから苗を取り出す研修生

5月16日

雨が続きほ場の土が乾かず、定植を行うことが出来なかった夏ネギの定植を行いました。苗が大きくなってしまったと焦って定植を行うと、かえって病気になってしまうため、しっかりとほ場の土が乾いてから定植を行うことが重要です。

管理機でネギを植えるための溝を掘り、「ひっぱりくん」というネギ用の定植機を使用して定植を行います。苗にチェーンポット(紙製の育苗資材で複数の小さな容器が帯状につながっているもの)を使用しているため、定植機に苗のトレイをセットするとチェーンポットがチェーン状に連なって溝に定植されていきます。研修生は農業機器の操作方法も併せて学びます。

ネギの定植の様子

管理機で溝を掘る研修生
管理機の使い方を学ぶ研修生
ひっぱりくんでネギを定植する研修生
ひっぱりくんの動作を確認する研修生

5月27日 

太田南小学校では、地元の太田町横沢地域に伝わる秋田の伝統野菜「横沢曲がりねぎ」をふるさと学習として、学校内で栽培をしています。横沢曲がりネギは収穫まで2年を要するため、3年生がネギの苗を定植し、4年生は昨年定植したネギの先端からネギ坊主(花芽が伸びた球体)を摘み取る作業を行いました。

作業を行う前に当施設の谷口所長より横沢の曲がりネギの歴史について説明がありました。

当施設研修生は、子供たちが定植をしやすいように畝を立てたり、定植する際の手伝いをしました。

横沢の曲がりネギを定植する様子

当施設所長から横沢の曲がりネギについて学ぶ児童
横沢の曲がりネギを定植する児童とサポートする研修生
定植した苗に土をかける研修生
去年定植した横沢の曲がりネギに追加で土をかける研修生

5月23日には、西部新規就農者研修施設にて地域の保育園児とともにサツマイモの苗の定植を行いました。園児たちは、研修生や研修施設指導員に教えてもらいながら、上手に植えていました

サツマイモの苗を植える園児たち
当施設指導員に教えてもらいながら苗に土をかける児童たち

5月28日 

当施設では、秋田県育成品種のメロン「秋田甘えんぼ」の栽培を行っています。特徴として果実はやや縦長で球型に近く、糖度が高いこと等があげられます。4月上旬に育苗箱に種を播き、子葉が出たらポットに仮植し、5月に入ってからビニールハウスに定植を行いました。

栽培方法として、地面にツルを這わせ複数の果実をつけて栽培する地這い栽培ではなく、支柱を利用してツルを上に伸びるように誘導する立体栽培という栽培方法で、一株に一玉のみ実らせます。

この日は、ツルを上に伸ばすための支柱を立てる作業を行いました。

支柱を立てている様子

メロンの苗一つ一つに支柱を立てている研修生
支柱を上のパイプに留め具を使って留めている研修生
支柱の立てる位置を確認しながら畝に支柱を立てる研修生
支柱を運ぶ研修生

5月29日 

研修期間中、国の「農業次世代人材投資事業」、もしくは県の「地域で学べ!農業技術研修」制度の奨励金を受給することができます。

この日は、国から制度運用の委託を受けている県農業公社の担当者と国の制度を活用する研修生の面談があり、農業を目指した動機や就農時に取り組む予定の作物などの聞き取りが行われました。

面談の様子

面談員に今後の目標を話す研修生
面談員のアドバイスを聞く研修生

令和7年度4月の研修活動報告はこちらをご覧ください。