君も農業をやらないか(6月編)
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新規就農者研修施設の夏……6月編
6月は月曜日からスタート。6月は祝日が無く、梅雨にも入り、体感的に「最も疲れやすい月」だそうです。4月から仕事や生活が新しい環境になり、1か月過ぎて5月になるころに身体のだるさ、疲れやすさ、意欲がわかない等の心身の症状が現れる「五月病」をしのいでも「六月病」というものもあり、五月病よりも深刻だと新聞の記事にありました。
東部研修施設では毎週月曜日の朝、研修生と1週間の予定や作物栽培管理の確認などの打合せを行っています。このとき「先月、五月病の話をしましたが、もっと深刻な六月病もあるとか。みなさんは大丈夫ですか?農業研修を辞めたくなっていませんか。辞めるなら今のうちですよ」と、愛と優しさをこめて少し厳しいことを言ったら、研修生全員から「大丈夫です!」と力強い反応があり、安心しました。
6月5日 チンゲンサイ出荷
1年目生が手掛けたチンゲンサイが収穫時期を迎え、JAへ初出荷しました。好天が続いたことから、作物の生長が早まり、ソラマメ、スナップエンドウ、インゲン、コマツナ、ツルムラサキ、カブと予想外に収穫が重なって研修生は大忙し。










私たちが野菜を口にするまでには、農家の方々が苦労しながら一生懸命野菜を育てています。食べるときは、野菜を育てている方々に感謝して食べなければ、とつくづく思います。
6月10日 県農業公社の面談
国の農業次世代人材投資事業の研修奨励金(就農準備資金)の受給を希望する1年目研修生と、国から制度運用の委託を受けている県農業公社の面談。


研修生には、就農後のビジョン(目指す方向)や研修2か月経過しての感想などが問われました。地域農業の担い手になる、新しい品目を導入しながら実家の農業を継ぐ、と2人とも目標が明確で、しかも研修がとても楽しいとのこと。
初心を忘れることなく、これからも研修に励んでもらうよう、伴走支援していきます。
6月10日 ソラマメ出荷
ソラマメの収穫が始まり、この日、JA秋田おばこへ初出荷しました。
ソラマメは、マメのさやが名前のとおり空に向かって生長しますが、熟してくるとマメの重みでさやが下がってきて、さや全体がパンパンになると収穫どきです。
JA秋田おばこ管内でソラマメは主に東部研修施設がある太田地域と隣の中仙地域、仙北市田沢湖地域で栽培されています。
調べたところ、太田地域では平成3(1991)年に旧太田町がソラマメを重点野菜として指定し、以来35年の歴史が続いています。
ソラマメは、1月下旬に催芽処理(種の段階で低温処理して芽を出しやすくする)、2月下旬に種まき、3月下旬に摘心(一番太い主茎の先端を切って脇芽の成長を促し、株を強くする)、そして定植と真冬から半年がかりで育てます。






ビールの消費が多くなる時期に出荷される秋田産のソラマメは、市場で高い評価を得ています。
6月18日 果樹試験場の電気柵視察
東部研修施設では、3年前に北側の道路から果樹園へまっすぐに向かった長さ15センチほどのクマと思われる足跡と、洋ナシを食べた痕跡が見つかりました。


また、同じく3年前に西部研修施設近くで栗拾いをしていた方がクマに襲われ、ドクターヘリで秋田市内の病院へ搬送されています。
大仙市では、昨年度を上回るクマの出没が続いていることから、6月1日に市長を本部長とするツキノワグマ対策本部を立ち上げ、クマの警戒にあたっています。
研修施設でもクマの被害防止の一つとして、クマの好物であるトウモロコシやリンゴ、ナシ、ブドウなどに電気柵の設置を検討するため、横手市にある秋田県果樹試験場へ電気柵の視察に伺いました。






電気柵は、太陽光発電やバッテリーを活用して(1)恒久柵、(2)簡易柵、(3)スマートフェンスと3種類あり、周囲は恒久柵、作業のための出入り口は簡易柵など、使い分けがされていました。ワイヤーに触れると、一瞬、7,000V(ボルト)~10,000Vの電気が流れ、非常に強く激しい痛みを感じるそうです(やけどや感電死することはない)。
研修施設では、ハクビシンやタヌキ、カラスなどの作物被害が毎年確認されており、クマに限らず農業の鳥獣被害は悩ましい問題です。
6月23日 トマト目ぞろい会
トマトの収穫時期を迎え、JA秋田おばこトマト部会の目ぞろい会が開催されました。
目ぞろい会では、「出荷用段ボール等の値上がりなど厳しい状況ではあるが、市場からJA秋田おばこのトマトは高い評価を得ており、11月いっぱいまでの出荷を目指そう」と部会長のあいさつがあり、その後、JAの担当者からトマトの着色やサイズなどの出荷規格と、品質区分や等級基準、出荷時の品質低下を防ぐための注意点などが説明されました。
会場には、東京シティ青果(株)、東京荏原青果(株)、東京多摩青果(株)の3市場の担当者が出席しており、「秋田のトマトが無くなれば、市場からトマトが消える事態になる。どうか長く長くトマト栽培を続けてもらいたい」と話されました。




ベテラン農家が多く参加している中で、20代、30代の若い農家が10人ほどおり、6人が当研修施設の修了生(うち3人が大仙農業元気賞受賞)、農業法人で働きながらトマト栽培技術を習得し、独立営農する際に当研修施設で営農計画策定のアドバイスをした農家が2人いて、当研修施設の修了生たちが大仙市農業を担っていることを目の当たりにしました。
6月26日 消防訓練大会
研修生には、就農後に農業経営が安定したら、出来る範囲でいいので組織や地域で、何かしらみんなのための活動をしてくださいね、と伝えています。そうすることで、人とのつながり、地域や社会とのかかわりがより深まり、農業経営にプラスになる場合が多いからです。
大仙市には、がんばる若手農業者を称える「大仙農業元気賞」表彰制度があり、その選考基準の一つにも「農業関係団体や地域活動への参加」があります。
この日は、大仙市と仙北市で消防訓練大会が開催され、仙北市出身の研修生が、すでに3年前から地元の消防団に入り、大会に出場すると聞いたので応援に行きました。
5人で編成するチームで研修生は1番員。消防訓練大会は、火災現場を想定した正確で素早い消火活動の基本動作が審査されます。
研修生は高校球児だったこともあり、ひと際きびきびした動作。研修施設で普段見る顔とはまた違う真剣に取り組む姿に、これから地域を担っていくたくましさを感じました。
結果、研修生のチームはみごと優勝し、7月18日に開催される大仙・仙北・美郷消防訓練大会に出場が決まりました。






当施設の職員も、市の職員でありながら10数年前から消防団員として活動しており、大仙市東部地区消防訓練大会に2番員として出場し、地域貢献している姿を研修生に示しています。
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