「新作花火コレクション2012」が3月24日、大曲ファミリースキー場で開かれ、約3万人が訪れました。
全国の花火作家が、その年の花火シーズンを先取りして最新の花火を持ち寄り、独創性や表現力などを競う新作花火コレクション。(NPO法人大曲花火倶楽部主催)
第21回大会となる今年は全国各地から20人の花火作家が参加し、創意工夫あふれる花火で早春の夜空を彩りました。
見事金賞に輝いたのは、小幡知明さん((有)菊屋小幡花火店・群馬県)の「新緑のチカラ」。
銀色にこだわった「千輪」で長く厳しい冬を、きらりと輝く緑の光(光露)で「厳しい寒さの中からでも力強く芽吹く新緑」を表現しました。
「新作花火コレクションは今シーズン初めの大舞台。まさかの金賞でとても驚いています。」と小幡さん。
「昨年は東日本大震災がありました。今、日本は厳しい冬の時代にあると思います。しかし、この厳しい時だからこそ、我々若手が頑張らなければならないという思いを、『厳しい冬の中からでも芽吹く新緑』という花火のテーマに重ねました」と作品に託した思いを話してくれました。
そのほかの受賞者・受賞作品は次のとおりです。<敬称略>
▼写真左【銀賞】山内俊幸「日本の花~侘寂~((株)山内煙火店・群馬県)
▼写真右【銅賞】酒井崇嗣「ふるさとに願いを込めて」((有)菅野煙火店・福島県)
▼写真左【銅賞】久米川和行「Change The World~変わり続ける彩の世界~」((株)和火屋・大仙市)
▼写真右【銅賞】和田順「虹のアーチ」((株)ファイアート神奈川・神奈川県)
▼写真左【特別賞】筒井計介「灯心草~冬~」(高田花火工業・福岡県)
▼写真右【花火鑑賞士特別賞】小勝康平「観光名所 東京編~東京タワーとスカイツリー~」((株)丸玉屋小勝煙火店)
写真は穏やかな光で来場者をもてなした「夢灯り」。大曲を拠点に花火で交流の輪を広げようと活動している「花火ときめきネットワーク」(佐藤美佐子代表)の方々が制作しました。
昨年7月、岩手県宮古市の田老地区で鎮魂と復興を願う花火を打ち上げたことを縁に、田老の方々と交流を続けている花火ときめきネットワーク。
田老へエールを送ろうと、田老の祭りやイベントでは欠かせない存在の「夢灯り」を灯しました。
また大会のオープニングには、田老保育所の子どもたちの願いごとが書かれた短冊が花火玉に貼られ、「願い事花火」として打ち上げられました。
写真は花火ときめきネットワークのみなさん。
大曲の花火公式徒歩マップ「ときめきウォークマップ」や新作オリジナル花火グッズの制作などにも取り組んでいる花火ときめきネットワークのホームページはこちら。