国指定名勝「池田氏庭園特別公開}が8月23日(日)に開催され、当日は天候にも恵まれ、約800人の来場者が夏の終わりの名勝庭園に訪れました。
今回の特別公開は「大曲の花火」翌日ということもあり、県外ナンバーの車で来場された方が多く、初めて見る庭園の広さや景観にみなさん驚いているようでした。
当日は、真夏に戻ったような太陽が照りつける暑い日でしたが、庭園内は沢山の木々のおかげで通路沿いに日陰ができ、見学しやすそうでした。日なたと日陰のメリハリのあるコントラストも見事で庭園内の景観に彩りを加えているようでした。
次回の公開は紅葉が見頃の11月7日(土)・8日(日)の2日間公開されます。現在修復工事中の大正時代に建築された洋館の外観を見学出来る予定ですので、夏とは一味違う池田氏庭園にぜひお越し下さい。
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「池田氏庭園特別公開」の翌日8月24日(月)には一般の方々をを対象に「洋館修復工事現場見学会」が開催されました。
大正11年に竣工された洋館は、秋田県内初の鉄筋コンクリート工法を用いて造られ、当時の最新・最高の技術・資材で建築された文化価値の高い建物です。
洋館修復工事は平成18年から行われていて、これまでに躯体補修や銅板屋根葺替・外壁タイル補修・塔屋ドーム復原等、外装の修復工事がほぼ終了し、現在は内装の修復作業をしています。
全面を銅板張りに葺替られた屋根。
当時の写真を元に復原された塔屋ドーム。
洋館2階の高さからの庭園内の様子。
特別公開の時とは全く違う角度からの眺めと、四方を青々と厚い木々に囲まれた中に浮かぶ「雪見灯篭」 の姿や庭園内の景観もまた見事でした。
当時の洋館の内装を再現するためには、当時の作り方にならい漆喰づくりは現場で行っているとの事でした。
こちらは、1階正面にある「食堂兼音楽室」の様子。
室内の壁は先ほどの漆喰がしっかりと塗られており、天井には当時の写真やカタログを参考にしてシャンデリアが製作されるそうです。
そして、漆喰を塗られた内装壁紙には、現在極めて貴重となった 「金唐革紙」を復原し、来年度には壁に貼る予定とのことです。
もうじき竣工当時の大正浪漫を漂わしながら感じさせ、現代に甦る白亜の洋館の完成が今から大変待ち遠しいですね。