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秋田県大仙市公式ブログ

太田中学校吹奏楽部、全国銀賞おめでとう!!

12月16日(土)、「第45回マーチングバンド全国大会」中学生の部(小編成)に出場した太田中学校吹奏楽部。

結果は堂々の銀賞!
金賞には届かなかったものの、秋田県代表、そして東北代表のチームとして、精一杯頑張ってきました。

全国大会まで一週間を切った12月10日(日)、太田中学校体育館で、日頃から応援してくれている地域の皆さんへ感謝の気持ちを込めて、壮行演奏会を開催。
太田地域もまた、本番の応援に向けて一つになることができました。
2017年の最後に、熱い話題を本当にありがとうございました!

1DSC_2678壮行演奏会の様子

 

全国大会出場を最後に3年生は引退となります。
この度はお忙しい中、吹奏楽部を代表して、部長さんと2人の副部長さんに、全国大会に出場してみての感想と、吹奏楽・マーチングにかける想いなどを聞いてくることができました。

インタビューにお答えいただいたのは、こちらの3人。
部 長 伊藤奏海(かなみ)さん
副部長 髙橋月乃(つきの)さん
副部長 清水川光春(みつはる)さん
DSC_2862最近の中学生と、あまりこうしてトークすることが無い私・・・
少し緊張しながらインタビューに向かった私でしたが、ハキハキと自分の言葉で想いを語る3人の態度に、『今どきの中学生はこんなに立派なのか・・・!』と驚かされてばかりの1時間となりました。

まずは部長の奏海さんに質問。
――全国大会を終えてみての心境はいかがですか?

奏海さん「演奏が終了した直後は『楽しかった』という気持ちと『これで終わりなのか』と残念な気持ちが強かったです。少し時間が経った今、冷静になってあの時の演奏のことを考えてみると、いろいろと課題はあったような気がするけれど、これまでの歩みの集大成を全国の舞台で見せられたことは最高の思い出になったと思います。」

本番後のみんなの笑顔がすごく印象的だったと振り返る奏海さん。
小さなミスも含めて、自分たちにできる精一杯を見せられたとのこと。

続いて、月乃さんに質問。
――実際会場に立ってみて、雰囲気はいかがでしたか。
月乃さん「普段私たちが練習していた体育館や、今まで大会で使った会場と比べて、会場のさいたまスーパーアリーナは天井もフロアも段違いの大きさでした。特に天井が高く、せり出した観客席はフロアを全方向から囲んでいて360度見られているという、今までの会場とは全く違う感覚でした。最初は緊張して、指揮をする先生を見なければいけないのに、観客の数に圧倒されてキョロキョロと視線が定まらない自分がいました。」

そして、そんな大観衆の中、演奏を始めたときの気持ちを光晴さんはこう振り返ります。

光晴さん「『いつ始まるのかな』というどこかおぼつかない気持ちの中、演奏が始まるのを待っていました。普段練習していた環境と違い緊張していたこともあって、演奏の始め、入り方が分からなくなり、少し気持ちが遅れてしまいましたが、次第に緊張がほぐれ演奏に体がついてきました。途中からは普段どおりの演奏をすることができたので、毎日練習を重ねたお蔭だなと思いました。」

最大で約37,000人もの観客を収容できると言われているさいたまスーパーアリーナ。
全国から集まった観客の視線が自分たちに一斉に注がれることを思うと・・・なんだか聞いているこちらが萎縮してしまいそうです。
今までないくらいのプレッシャーのもと演奏をやりきることができたのは、日々打ち込んだ練習の成果にほかなりません。

3年生はこの大会を最後に引退となります。
「全国大会が最高の思い出になった」と語る裏側には、チームで乗り越えてきた数々の壁があったことでしょう。

――今までの練習で大変だったことを教えてください。

奏海さん「部員にはいろんな人がいて、考え方や意見がそれぞれ違ったので、一つの演奏を仕上げていくとき、一人一人が『こうしたい』という意見を集約するのが大変でした。でも、確かに大変だったけれど、それを『楽しい』と感じながら皆でやってくることができました。だから全国に行けるチームになったのだと思っています。」

月乃さん「今のメンバーは男女比が半々くらい。吹奏楽を始めたスタートラインも違い、バンドに対する気持ちの温度差や、意識の持ち方が人それぞれだったので、大会の度に悩むこともありました。あと、個人的には自分のパートが手いっぱいになり、後輩からの相談にうまくのってあげられず悩んだこともありました。助けてくれる周りのメンバーがいたからここまでやってくることができたと思います。」

光晴さん「メンバーへの指導が難しかったです。マーチングでは、動きながらの演奏のため、ドリルシートという譜面に代わるものを暗記して演奏するのですが、間違って覚えている人がいると次第にそれが大きな誤差になり、全体の動きや完成度にも影響してきます。動きが違うメンバーがいた時など、うまくそれを伝えるのが難しくて、自分の指導がその人にも、チームのためにも逆効果になったりしないか、気を遣いながら練習したことが印象に残っています。」

息の合った緻密なチームプレイが要求されるマーチングの世界。
太田中吹奏楽部25名が出場した小編成の部は、人数が少ない分、大編成に比べ一人一人の存在が際立つ部門です。
3人の話から、メンバー同士が意見を摺合せ、困った時は助け合い、技術を高め合いながら良いパフォーマンスを目指してきた活動の軌跡を垣間見ることができました。

1510103390372東北大会の様子

 

そんな皆さんにとって、大きな存在となっているであろう吹奏楽部。
―― 今のあなたにとって、吹奏楽・マーチングとは何ですか?

奏海さん「自分を表現できるもの、です。私は小さいころ、あまり人と話すのが得意ではありませんでしたが、小学校、中学校と続けてきた吹奏楽は、私に、集団の中で自分の考えや気持ちを表すことの大切さやその難しさを教えてくれました。また、今までいろんな楽器を吹いてきましたが、どの楽器の音も吹いているときの自分の気分と重なることにも気づきました。そういう意味でも、まさに表現手段の一つだと思っています。」

月乃さん「自分らしくいられるもの、だと思います。小学校から吹奏楽を始めて、中学校でサックスに出会いました。自分は大好きな音楽で、全国大会出場という素晴らしい思い出と、一つの目標を大勢で成し遂げたことで今までにない感動を味わうことができました。みんなで演奏するなかで、自分らしくいられる、それが自分にとっての吹奏楽・マーチングだと思っています。」

光晴さん「みんなで努力する大切さを教えてくれるもの、だと思います。自分は他の2人と違い、中学校に入るまでマーチングというものを知りませんでしたが、一つのバンドとして、良い音を出そう、多くの人を楽しませようと目標に向かって活動した吹奏楽部は、自分にとって協調性を養う場だったと思います。」

3年間の部活動を通じて、技術的な面だけではなく、自分の人生にとっても大切な何かを得たと確信する3人。
そして、得たことをこれからの人生に活かして行きたいと語る姿に、他の3年生もきっと同じような心境なのだろうなと、頼もしく思いながら聞いていました。

CIMG1532全国大会会場にて(演奏終了後)

 

3年生が抜けて2年生にバトンタッチし、新しい太田中学校吹奏楽部が始動したばかり。
インタビューの裏側では、後輩たちが次の大会に向けて練習に励んでいるところでした。

最後、「高校でも吹奏楽を続けたいですか?」という質問に「はい」と大きくうなずいた3人。
その横から、顧問の奈良先生はすかさず「まずは志望校に行けるように頑張らないとね」と一言・・・3人はちょっぴり苦笑い。

そう、3年生の皆さんにはこれから高校受験が待ちかまえています。
でもきっと皆さんなら吹奏楽を通して培った忍耐力、精神力で受験シーズンも乗り越えられるはずです。

来年の春も、いい話を聞かせてくださいね!!

Posted under: 太田地域

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