長年太田地域の生涯学習の場として愛されてきた旧太田公民館(生活改善センター)の一部解体が本格的にはじまっています。
大仙市では、公共施設のあり方について見直しをはかっており、太田地域では、市民の将来負担を増やさないよう、今ある施設を有効に活用しようと公民館機能の支所内移設に取り組みました。
この取り組みを受け、施設の維持管理費の削減、老朽化した建物の安全性を考慮し、旧太田公民館の一部が解体されるものです。
重機によって建物本体が壊され、空洞になり始めた建物を見ると、寂しさがこみ上げてきます。
昭和26年、大仙市太田の前身である長信田村・横沢村でそれぞれ公民館設置条例が可決され、公民館の発足となりました。両村とも発足当時は役場内に事務局を置き、活動の建物はない、いわゆる「青空公民館」で、実際には小中学校や大きな個人の家が利用されました。昭和30年太田村発足後も、長信田中学校の一室に事務局を、そして横沢支所内と国見小学校内にそれぞれ分館を置き、太田地域の公民館活動を支えてきました。その後も公民館として独自の建物を持つことなく、既存の建物の一室を事務室とし、社会教育・社会体育の振興や郷土文化の保存と伝承、花いっぱい運動などの住民活動など、多くの実績を残してきました。
昭和56年に「生活改善センター」内に事務局を移し34年間、今解体されようとしている旧太田公民館が、地域の生涯学習活動の場となってきました。
解体が始まる前の旧太田公民館
創作室。陶芸教室や表装サークル、読み聞かせボランティアの紙芝居づくりや手作り絵本製作で利用されました。
総合生活実習室(和室)。生け花・お茶のサークル、部落総会やPTA活動に利用されました。かつては披露宴が行われたこともありました。
旧太田公民館、お世話になりました。
寂しいけれど、感謝をこめて ありがとう。