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秋田県大仙市公式ブログ

土を護る者は滅びず ~太田の農地を護る『ほ場整備事業』スタート~

土に立つ者は倒れず
土に活きる者は飢えず
土を護る者は滅びず

これは、明治時代の農学者・横井時敬(よこいときよし)氏の言葉です。

農業は国の大本(おおもと)であり、
私たちは、先人が創造(たがや)した大地の上で生きている。
時代は変わっても、人が土を耕して食糧を得るという営みは、
未来永劫変わらなく続いていく。

農業を基幹産業とする大仙市では、常に心にとめておきたい言葉です。

 

農地を守る取り組みとして、太田地域の横沢地区・三本扇地区を事業範囲とした大規模なほ場整備事業がスタートします。
この事業の受益面積は約500ha、受益者約300人で、太田地域内ではもちろん大仙市内でも最大規模となります。
このほ場整備事業にあたり、平成28年11月22日には「太田南部地区基盤整備推進協議会(髙貝久遠会長)」が設立され、平成32年度採択に向けた準備を始めています。

IMG_0107設立総会時の様子。会長には秋田県田沢疏水土地改良区理事長の髙貝久遠氏が選任されました。

 

2月14日(火)には、太田文化プラザで、「太田南部地区ほ場整備説明会」が行われました。
受益者となる農家の皆さんや、県・土地改良区などの関係機関の方々、合わせて約100人が参加し、事業内容と事業の流れなどの説明がされました。
開始に先立ち、推進協議会の髙貝会長からは「米の値が上がらないことや、減反政策にも後継者不足などがあり、農家収入が上向きにならない。課題の解決のために、コスト削減・効率化のためにも農地の大規格化は必要である。子や孫に農地を継承していくために、活力ある農村づくりとなるこの事業にご理解ご協力をお願いしたい。太田町が再生・創生していくことを目指したい」と力強く挨拶がありました。IMG_0102

その後、協議会事務局から事業推進のスケジュール、土地改良区への編入について、県仙北地域振興局より、農地集積加速基盤整備事業について説明がありました。農家の皆さんからは「暗渠排水の不具合時の対応や土質の改善等は行ってもらえるのか?」「面工事等の事業期間は何年かかるのか?」「営農構想作成の際は、県の指導等も得られるのか?」など具体的な質問がありました。IMG_0119

 

5年ごとに行われる統計調査である農林業センサスによると、秋田県の農業就業人口は30年間で半分以下に減少しています。さらに、就業人口に対する65歳以上の割合は、20.9%から63.9%と3倍以上にもなっています。後継者不足は統計調査上でも顕著に表れています。農業の担い手を増やすには、収益性の高い農業への転換が求められます。今回の太田南部地区ほ場整備もその一手となることでしょう。活力ある農村をめざし、『土を護る者は滅びず』を合言葉に、地域全体でこの規模も期待も大きいほ場整備に向かっていきましょう!

Posted under: 太田地域

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