11月8日(火)、太田保健センターを会場に、太田地域自主防災組織連絡協議会と日赤奉仕団太田支部の合同炊き出し等訓練が実施されました。
太田地域では一昨年に自主防災組織の結成率100%を達成しており、昨年は大仙市総合防災訓練が太田の地で開催されたことにより、防災に対する気運が高まっています。
また、今年の2月には日赤本部から日赤奉仕団太田支部に発電機・炊き出し用の釜・軽自動車が寄贈され、9月には宝くじ助成を活用し、24組織ある自主防災組織に1台ずつ発電機が配備されました。このような防災物資の充実とも相まって、自主防災組織連絡協議会の話し合いの中から「防災意識の高まりを継続していけるような活動をしたらどうか」という提案が出され、このたび日赤奉仕団との合同で炊き出し訓練を行うこととなりました。
開会式では、太田地域自主防災組織連絡協議会の鈴木農夫廣会長が、自らの東日本大震災の被災地訪問の体験から「気仙沼のお寺の本堂で炊き出しに行列を作って並ぶ人々を見た。なす術もない状態で、とにかく食べ物を食べないと何ともならないという人々を見て、本当に炊き出しのありがたみを見た」と、災害時の炊き出しの重要性を訴え挨拶。![img_1063](https://www.city.daisen.lg.jp/daisen/blog/wp-content/uploads/2016/11/IMG_1063.jpg)
その後、東分署の佐藤副分署長が住宅用火災警報器について、なぜ2階に必要なのかを、燃焼実験の様子をプロジェクターで映し、わかりやすく説明してくださいました。![img_1070](https://www.city.daisen.lg.jp/daisen/blog/wp-content/uploads/2016/11/IMG_1070.jpg)
![img_1089](https://www.city.daisen.lg.jp/daisen/blog/wp-content/uploads/2016/11/IMG_1089.jpg)
階段が煙突の役割をし、煙や炎が2階に向かってしまうそうです。火と煙は空気を求め、上に行くため、火元の確認や消火活動の際は姿勢を低くするようにと助言がありました。
その後、外に出て、水消火器を使用した消火器使用訓練が行われました。消火剤は15秒程度噴射されるため、少し離れたところから少しずつ近づいて消火活動する方が良いとアドバイスもありました。![img_1111](https://www.city.daisen.lg.jp/daisen/blog/wp-content/uploads/2016/11/IMG_1111.jpg)
![img_1116](https://www.city.daisen.lg.jp/daisen/blog/wp-content/uploads/2016/11/IMG_1116.jpg)
そして、いよいよ炊き出し訓練の開始です。今回の訓練には65名ほどの参加があり、そのうち自主防災組織の構成員である男性はお米の担当、日生奉仕団の女性の方々は豚汁の担当とわかれ、早速作業に。
お米担当の男性の皆さんが、作業机を囲み並びます。![img_1193](https://www.city.daisen.lg.jp/daisen/blog/wp-content/uploads/2016/11/IMG_1193.jpg)
ハイゼックスという強化ポリエチレンでできている袋を使用し、その中に米1合を入れ、水を規定量入れます。袋の中に空気が残らないようにして輪ゴムで口を固く締めます。![img_1198](https://www.city.daisen.lg.jp/daisen/blog/wp-content/uploads/2016/11/IMG_1198.jpg)
流れ作業でチームワークよく100食ほどを次々と準備しました。![img_1194](https://www.city.daisen.lg.jp/daisen/blog/wp-content/uploads/2016/11/IMG_1194.jpg)
日赤奉仕団に寄贈されたガス用の炊き出し釜にたっぷりのお湯を沸かし、鍋のふちから袋を次々と入れ、ぐつぐつと30分ほど煮ます。![img_1246](https://www.city.daisen.lg.jp/daisen/blog/wp-content/uploads/2016/11/IMG_1246.jpg)
お湯からあげて10分ほど蒸らすとふっくら炊きたてご飯ができあがります。いつものご飯と全く変わらない美味しさに出来上がりました。![img_1282](https://www.city.daisen.lg.jp/daisen/blog/wp-content/uploads/2016/11/IMG_1282.jpg)
同時進行で調理室では日赤奉仕団の皆さんが、慣れた手つきで豚汁を作っていました。参加者の人数をみて鍋を5つ用意し、早速調理にかかります。![img_1160](https://www.city.daisen.lg.jp/daisen/blog/wp-content/uploads/2016/11/IMG_1160.jpg)
手際よく、空いた時間で漬物まで準備してくださいました。![img_1212](https://www.city.daisen.lg.jp/daisen/blog/wp-content/uploads/2016/11/IMG_1212.jpg)
お米が炊ける間に、防災アイデアグッズの展示や、発電機の運転などを試す姿がありました。![img_1145](https://www.city.daisen.lg.jp/daisen/blog/wp-content/uploads/2016/11/IMG_1145.jpg)
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今回お披露目された発電機は、宝くじ助成を活用し各自主防災組織に配備されたものです。
太田地域では、水道がほとんど整備されていないため、停電の際一番困るのは水が出ないことです。災害時には、この発電機を使用することで、井戸から地下水をくみ上げる電力が確保でき、水の供給が可能となります。今回は発電機に小型電気コンロ、電気ストーブ、投光器を接続し、同時に使用できる電力が確保できることを確認していました。
大仙市で備蓄している防災用品の展示もありました。![img_1062](https://www.city.daisen.lg.jp/daisen/blog/wp-content/uploads/2016/11/IMG_1062.jpg)
豚汁のいい匂いがしてくると、ちょうどご飯の蒸らし具合も程よくなりました。
炊き出しには、長期保存が可能な防災食のレトルトパウチのカレーと肉じゃがも準備されました。![img_1307](https://www.city.daisen.lg.jp/daisen/blog/wp-content/uploads/2016/11/IMG_13071.jpg)
盛り付けももちろん炊き出し訓練の一つです。「こっちから並んで、こちら側で盛り付けをしよう」など声をかけながら作業していました。![img_1295](https://www.city.daisen.lg.jp/daisen/blog/wp-content/uploads/2016/11/IMG_1295.jpg)
避難所さながらに床の上で揃って試食。![img_1325](https://www.city.daisen.lg.jp/daisen/blog/wp-content/uploads/2016/11/IMG_1325.jpg)
温かい手作りの料理は、災害時でなくとも美味しくてありがたいものです。災害時にはどれだけ、お腹を満たし、心を温めてくれるものかが想像できます。
今回の合同炊き出し等訓練は、自主防災組織と日赤奉仕団が自発的に考え実行した訓練であるため、この経験が自信となり、防災意識のさらなる高揚につながったことと思います。
参加された皆さんは、今回の訓練を教訓に、災害時には自身の地域のリーダーとして、活躍してくださることと思います。参加された皆さん、本当におつかれさまでした。
今後も、防災に限らず積極的なまちづくりへの提案をお願いしますね。